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象に、「火災の発生防止と火災による人命及び財産の損失防止を訴えるもの」を題材とした絵を自由に描いてもらい、秋に審査を行って最優秀作品を、消防組合の防火チラシとして、秋の火災予防運動期間に管内約三万五千世帯に配付しています。
平成七年度の応募総数は七五〇点を超え、年々応募枚数及び応募点数も増えております。また、これらの作品を火災予防運動期間中に、各町の公民館や駅等の多数の者の目に触れやすい場所に展示し、好評を博しています。
三 防火クラブによる広報活動
婦人防火クラブは、一般家庭から火災を防止するとともに、地域の隣保協力体制及び連帯意識の高揚を図り、もって恒久的に明るい安全な地域と家庭を築くことを目的として昭和六一年四月に結成し、現在、三五クラブ、一万二千余名が加入しています。
活動内容は、防火パレード及び消防団出初式への参加、消火器による初期消火訓練の実施、独居老人宅の防火診断等活発な活動を続けています。幼年消防クラブは、正しい火の取扱いや火遊び等による火災の防止を図ることを目的として、昭和五七年以降保育園及び幼稚園に結成され、現在、九クラブ、五五〇余名の園児が加入しています。
活動内容は、避難訓練、防災映画、消防車両の見学等各クラブでそれぞれ工夫を凝らした活動をしています。また、火災予防運動期間中に消防団、婦人防火クラブ等と一緒に防火パレードを実施しています。街頭にたくさんの父兄の見学があるため、非常に効果のある防火パレードとなっています。

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四 看板による広報
住民の目を引き、防火意識の高揚を図るため、職員による手作り大型看板を年次計画により作成し、町内の目抜き通りに掲示して防火を呼びかけています。
看板には、「アラレちゃん」、「ドラゴンボールZ」等の人気まんがのキャラクターを登場させ、防火標語を入れてあるので歩行者の目にとまり、親子連れ等が立ち止まって指差しながら話をしている姿をよく見かけ、PR効果は十分であると自負しています。
春先は、山火事が発生しやすい時季なので、毎年、四月一〇日から五月九日までを山火事防止強化月間と定め各種の広報活動を行っています。その一環として、縦三六?p、横四五?pの立看板を作成し、森林公園、登山口等に設置して、入山者等に対して山火事予防思想の普及啓発を図っています。
五 広報紙による広報
各町が毎月発行する広報紙に「消防署だより」という欄を設けていただき、年間消防広報テーマに基づき、家庭、職場及び地域における防災に関する身近な話題、行事等について掲載し、防災思想の普及啓発に取り組んでいます。さらに、署・分署ごとに管轄の生活、地水利、産業等の実態を考慮したミニ広報紙を随時作成して全世帯に配布することで、予防広報活動に多大な成果を残しています。
六 まとめ
火災を予防し、災害等の被害を軽減するといっても、消防だけの力では目的の実現は到底不可能であり、住民の防災に対する認識や、協力がなくてはなし得ません。すなわち、「住民の信頼と協力を得る」ということは、まさに広報の理念であり、広報が住民と消防を結ぶパイプ役になるように積極的に取り組んでいきたいと考えております。
(佐藤春雄)

 

 

 

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